@花物語
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神原駿河は幼い頃に死別した母から干からびた猿の手のようなミイラを譲り受けていた。曰く、その手に願えば、どんな願いでも三つだけ叶えられるという。しかし、その猿の手は、願いを叶える代償として最終的に身体と魂を乗っ取る怪異「レイニー・デヴィル」だった。駿河は二度まで願をかけてしまうが、先輩の阿良々木暦・戦場ヶ原ひたぎ達の助けによって怪異に取り込まれることは避けられた。しかし、後遺症として左腕が怪力を発する毛むくじゃらの猿の手となり、駿河はそれ以来左腕を包帯で隠して日常生活を送ることになる。それからおよそ11ヶ月が過ぎ、駿河が三年生になった春のこと、駿河は奇妙な噂を耳にする。なんでも「悪魔様」に相談をするとどんな困った悩みごとでも解決してくれるという。悪魔の左手を持つ駿河は因縁めいたものを感じ、「悪魔様」の正体を突き止めようとする。そして「悪魔様」がいるという学習塾跡地へと向かうのだが、そこに居たのはかつての駿河の宿敵だった。沼地?花。泥沼のようなディフェンスのバスケで定評のあった彼女は「悪魔様」として不幸話の蒐集を行っているという。駿河はまんまと沼地の罠に嵌り、「悪魔の左手」を奪われてしまう。当初は毛むくじゃらの悪魔の手が無くなったことを喜ぶ駿河だったが、彼女の真意を聞いて考えが変わる。悪魔のパーツを全身分集めて、取り込もうという沼地。駿河は沼地と対決することを決意する。